それを思い出そう

バブル

2017年01月05日 11:33



国内外の騒ぎや、世界経済状態などを見ると、
今、日本文化や日本民族が、
地球から消滅するかも知れない危機に、
立たされている気がしてならない。

もし、日本に品格があれば、中国にもロシアにも、北朝鮮にも、
その他世界のいかなる国にも、侮られることはないはず。

それは、国家の品格などではなく、国民の品格である。
人間としての矜持である。

幕末明治の騒乱期にさえ、日本が、欧米列強に植民地化されなかった理由は、
国民1人ひとりに、欧米人から刮目されるほどの、品格があったからだ。
今こそ、それを思い出さねばならない、と思う。

“和”を重んじる「敵ながらあっぱれ」「武士の情け」
「大岡裁き」「三方一両損」という発想は、日本独特のものではないか。

 存亡を賭けた戦いの中にも、その先にある真理を見つめる。
 敵に対しても、酌量すべきものはきちんと汲みあげる。
 杓子定規ではない、柔軟現実的な対処を尊ぶ。
 みんなで少しずつ損をしてでも、大局的に最良の解決を図る――

そういう聡明さと優しさを、私たちの祖先は保ち続けてきた。

TVや雑誌新聞をはじめとする、居丈高で喧騒な、
衆愚メディアに惑わされずに。
たとえ小さな声でも、英知と良心溢れる発信にこそ、耳を澄まそう。

それでなければ、再び道を誤るだろう。
今の日本は、戦前(昭和初期)の状況にそっくりだ。
太平洋戦争は、ある日突然、降りかかった災難ではない。
英知と良心を弾圧し、理性を虐殺し、
国民をもの言えぬ奴隷として、美辞麗句で煽って支配した、
国家権力の暴走を、
昭和20年の地獄に見る、恐ろしい帰結を、
私たちは、絶対に忘れてはならない。

扇情的な国会質疑や政局報道には、心底、怖気が走る。